メンズファッションの歴史
☆1950年代
日本における近代ファッションが花開いたのは、「もはや戦後ではない」といわれた昭和30年代、西暦にすると1950年代あたりです。
このころ、現東京都知事の石原慎太郎著「太陽の季節」が芥川賞を取り、その映画が石原裕次郎主演で公開されると、映画の登場人物を真似たファッションが流行しました。
それが族に「太陽族」と呼ばれる流行です。
太陽族の特徴は、アロハシャツにマンボズボン、ツートンカラーの靴にサングラスというものでした。また、髪型においては、原作の石原慎太郎を真似て「慎太郎刈り」が定番となります。
この太陽族で用いられたマンボズボンは、後に出てくるロカビリーブームにも引き継がれます。
これらの、ファッションの特徴は、とにかく自由であること。
戦後、敗戦の苦渋にまみれ重苦しい空気にあった日本から、新しい時代の幕開けをしようという若者の心がそこにありました。
☆1960年代
60年代の初めに、まず流行したのが「アイビールック」。
これはVANを代表としたアメリカの東部の有名私立大学が着ていた服装です。
寸胴型のシルエット、3つボタンのジャケットで上2つをかけるのが、カッコイイスタイルとされていました。またシャツにボタンダウンを使うのもアイビールックの特徴です。
東京オリンピックが開催された1964年にほんの一瞬「みゆき族」というのも流行りました。
これはアイビールックを着て、東京銀座のみゆき通りに若者が集まった現象でしたが、苦情が集まったために警察の取締の対象となりました。
しかし、みゆき族の消滅とは無関係にアイビールックは全国に広まりました。
同時期、ビートルズの来日により、彼らの「モッズスタイル」が流行。
これはサイドベンツで3つボタンのスーツ、細いネクタイを着けるスタイルで、その当時イギリスによくいた不良達のファッションでした。
その影響を受けて、タイガースやザ・スパイダースといた日本のGSブームの代表的なバンドが真似をするようになります。
日本におけるモッズスタイルは、派手なシャツに極太のネクタイ、長髪、股上が極端に浅パンツにハイカットのブーツ、モッズコート(カーキ色のコート)を羽織るというのが息だとされていました。
やがて、60年代終わりになると、新宿に「サイケ族」というアングラ文化のファッションが登場します。
彼らは、仕事をせず、汚れたよれよれのTシャツにジーンズ、素足にサンダル、顔は無精ひげで髪は長髪という、ファッションとは言い難いものでしたが、ウッドストックを象徴とするヒッピーなどの影響が色濃いと言えるでしょう。
つまりは若者の厳しい社会への反抗心がそこにみえるわけです。